05.15
来店必須の商品を購入前に疑似体験?ARは顧客のO2O体験を向上させる!
来店必須の商品を購入前に疑似体験?ARは顧客のO2O体験を向上させる!
こんにちは。O2O販促ラボ・伊藤です。
敵が攻めてきました。
実はあなたは第三防衛宙域総督なのです。
敵襲の知らせを受けて、あなたは爆ぜた栗のように立ち上がり、険しい顔で敵の接触地点、速度、予想到達時間、目的などを割り出すように部下に指示を飛ばします。部下は空中に半透明のキーボードを表示し、激烈な速度でキーボードを打鍵します。すぐにレーダーが敵影を捉え、「映像、出ます!」という部下の緊迫した声とともに、空中に敵の全容が表示されました。その姿はまさしく――
「梅雨前線!」
冗談です。
もうすぐ梅雨の時期がやってきますね。
このようなSFシーンは映画でも小説でもゲームでもありふれていますよね。どうして私達は空中に浮くキーボード、モニタなど、「現実にはないもの」にこんなにも恋焦がれるのでしょうか。けっして手に入れられないものだからでしょうか。
いいえ。未来はすぐそこまで来ています。そう、ARならね。
今回はAR技術とO2Oの関わりについて考えてみたいと思います。
AR(拡張現実)とは
ここ数年ウェアラブルと相まって、発展目覚ましい分野ですね。現実には存在しないものをデバイス越しに存在させるように見せたり、あるいは存在するものの情報をデバイスが改変して五感に訴えかけたりする技術です。
冒頭の宙に浮くキーボードなどもこの技術に含まれるのではないでしょうか。
アプリではセカイカメラが出てきた頃に一般に周知されるようになったと思っています。
現実を拡張するものですから、オフライン領域であるO2Oとの関わりは浅くないと思っているのですが、冒頭の例はあまりに未来的です。
ARという技術を使って、開発者達は今どのような夢を描いていて、どこまで実現されているのでしょうか。
未来はすぐそこ!? 最新のAR事情!
・イスラエルの拡張現実スタートアップ「InfinityAR」、日本のサン電子らから500万米ドルを調達
ぜひ、こちらの動画をご覧下さい。
あまりに未来の風景に度肝を抜かれました。この商品自体はまだ完成されているわけではなく、今後の商品開発が社会にもたらすイメージ動画のようですが、もしこの商品が実現するのであれば、現実の革命だとさえ言えると思います。
また日本の企業が出資しているというところにも嬉しさと親近感が湧きますね。
似たような計画にMicrosoftのHoloLensがあるようです。
・ドアやピラーも透視できる! MINIがユニークな拡張現実メガネを発表
おしゃれ車で有名なMINIのAR技術ですね。こちらも動画がSFの世界です。
ナビのUX向上や、車の死角をなくそうとする試みが盛り込まれており、運転を主軸にしたAR技術です。運転嫌いな私としては非常に助かります。
一つ目のイスラエルのプロジェクトでは現実世界全般を拡張しようとする試みでしたが、こちらのプロジェクトでは車の問題点を把握している車のメーカーが、安全性の確保や、車の楽しさを助長するために、工夫をこらしているところが実用的で、より近い未来に実現するように感じられます。
また、店舗やイベントの情報をARデバイスで表示して集客をしている様子が既に動画の中で示唆されていて、O2Oにも利用されることが期待されます。
・新製品をARオブジェクトとして「自室に設置出来る」アプリ、24万ドルを資金調達
何ということでしょう。
AR技術により、既に家具を買わずにインテリアのコーディネートが出来る時代になっていました。こちらはサポートされているのは現在のところiPadだけのようですが、既にアプリ化されているものです。
自室の壁面の位置関係をアプリに取り込むことによって、新製品の家具などを違和感なく、「自室に設置したかのように見える」アプリです。
このようなアプリによって顧客の購買意欲、知見が、購入する前に広がるものと思われます。多額の資金を調達したからには、さらに進歩し、多くのユーザによりよい体験を与えることを願っています。
拡張現実はオフライン領域を加速させる
今回確認した中では「視覚へ働きかける現実拡張」の開発が圧倒的に進んでいました。
もちろんそれ以外の五感に働きかける方法もいくつか見つけましたし、いずれは全ての情報を仮想的に現実で体感出来るようになるかもしれませんが、まだまだ商品の質感までは再現するのが難しそうです。
そのため、拡張された現実でプロダクトの良さをユーザに体験してもらい、来店への強烈なきっかけとする手法が、O2OとARの発展によって今後加速すると思われます。
顧客にとっては来店が「見当違いで損にならない」ようになるため、ピンポイントでの来店が可能になるでしょう。
ただし、そんなセオリーを打ち破ってくれるほどの可能性を拡張現実は秘めているのもまた事実。「想像が形になる」ことをどう役立てるか考えつつ、近未来をワクワクして待ちたいものです。
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